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Refineの家
静けさと感性を宿す、研ぎ澄まされたミニマリズムの住まい
まるで一枚の絵のように風景へと溶け込む、凛とした佇まい。
金属の質感を活かしたシンプルな外観は、見る角度や時間帯によって陰影を変え、建築そのものが「景色の一部」としての存在感を放ちます。
この住まいは、当社で二度目の家づくりを託してくださったオーナー様が、「暮らし」も「空間」もとことんまで突き詰めて完成させた、感性と合理性が融合した一邸です。
■ 生活と自然の境界を、静かに美しく。
アプローチに設けられた打ち放しのコンクリート壁と浮遊感のあるステップ。
過度に主張することなく、それでいて明確に「領域」をつくり出すこの設計は、外界との静かな緩衝帯となり、住まいの内側に“静寂”を導いてくれます。
玄関ポーチの軒天には木をあしらい、硬質な外観に一瞬のやわらかさを添えました。
夜のライトアップにより、光と影が美しく溶け合い、昼とはまた違う表情を演出します。
■ R壁がもたらす、柔らかく包まれるような動線設計
この住まいの大きな特徴のひとつが、玄関ホールから伸びるR(曲線)壁。
廊下や視線をゆるやかに誘導するこの造作壁は、空間に奥行きを与えると同時に、直線的な間取りでは得られない“包まれ感”を生み出します。
曲面がもたらす穏やかなリズムが、日々の移動や視線の流れに心地よさを添え、シンプルな空間に深みを与えています。
■ リビングは「無」の美学で整える
リビングはまさに**“余白を楽しむ”**空間。
装飾を極力削ぎ落としながらも、映像投影に対応したプロジェクターや間接照明、天然木のステップなど、機能と意匠を両立させた設計です。
壁一面の大画面で映し出される映像が、もはやアート。
家具の量や色味を最小限に抑えたことで、自然光や映像そのものが主役として引き立ち、まるでギャラリーのような空気感を生み出します。
■ 計算された窓配置と、自然とのつながり
階段ホールに設けられた正方形のピクチャーウィンドウから見えるのは、借景の緑。
視界を“切り取る”かのような窓のサイズ・配置が、外の景色をまるで一枚の絵画に変えてしまいます。
この住まいでは「外とつながるために開く」だけでなく、「どう見せたいか」「どう感じさせたいか」という視点で、すべての開口がデザインされています。
■ ミニマルだからこそ求められる、収納と導線の完成度
生活感を感じさせないこの空間を成立させているのが、徹底された収納計画と動線設計。
キッチン裏にはパントリーや水回りを回遊動線でまとめ、家事の効率化を図りながら視線をカット。
さらにランドリールームには造作棚と大量の収納ボックスを設け、見せない収納と使いやすさを高いレベルで両立しています。
洗面台まわりやトイレにも質感の異なるタイルや間接照明をあしらい、細部にまで抜かりないデザインが暮らしの質をそっと引き上げてくれます。
■ 趣味の世界にも、自分だけの居場所を。
2階にはご主人のワークスペース兼ホビールームが。
ミニカーや模型が整然と並ぶ棚、デュアルディスプレイのモニター環境、落ち着きのある床材と椅子周りの設え…。
まさに「大人の秘密基地」と呼ぶにふさわしい空間に仕上がっています。
プライベートを楽しむ場所もしっかり確保することで、暮らしのON/OFFが自然に切り替えられる家になりました。
「2度目の家づくり」だからこそできた、感覚と機能の融合
オーナー様にとって、今回が人生で2度目の家づくり。
前回の経験を経て、「自分たちに本当に必要なもの」と「余白の豊かさ」を熟知したうえで、住まいに求める答えを丁寧に選び取られました。
この家は、“好き”と“暮らしやすさ”を極限までそぎ落としながら、それでも豊かで、美しい。
まさに、“住まいを楽しむ達人”だからこそ生まれた、洗練された空間です。